親子留学をしてよかったですか?
良かった点の方が総合的に多いので、よかったという結論にたどり着きますが、実際は親子留学をしなった自分とした自分を比べることができません。
こんな方に読んでいただきたいです
◎親子留学したいが迷っている・悩んでいる
◎今の生活にストレスや居心地の悪さを感じている
◎子どもの英語力が伸び悩んでいる
◎子どもに海外の経験をさせたい
◎シングルマザーで、今後の人生が不安
◎何か新しい挑戦をしたい
私が、親子留学を通して【得たもの】と【失ったもの】について、お話します。
親子留学で得たもの
母親の私と、子どもたちが得たもをそれぞれでまとめてみました。参考にして下さい。
子ども達が得たもの
英語力+英語耳
親子留学の一番の目的は、子どもの英語力を上げる事でした。
結果、英語耳は一生誰にも奪われることのない娘たちの財産となりました。
英語力は、留学中にあげることはできましたたが、継続は難しかったです。
大切なことは、英語を話すことが、恥ずかしいことだと思わせないことです。笑われたりしないように、義理家族に説明しておくことも大切だと感じました。
オーストラリア文化の知識や習慣
日本に住んでいると全く分からなかった、外国文化や習慣を身をもって感じることができました。
家の中でも靴を履いている/通常は、お風呂ではなくシャワーを浴びる/裸足で出歩く人がいる、など子ども達には、驚くことがたくさんありました。
日本で当たり前と思っていたことが、当たり前じゃないと気が付ついたことで、視野が広がりました。
大自然の中の遊びを通しての学び
自然に触れる毎日で、都会で暮らしていた生活と全く違う体験です。庭にカンガルーが出てくるなんて考えもしなかった生活です。
汚いため池で泳いだり、キャンプファイヤーをしたり、自然の中で学んだことはたくさんあります。
遊び方も日本にいるときとは違い、外で走り回っていました。
問題解決力
日本から、英語もわからないまま、突然英語環境に放り込まれたため、最初は意思疎通が大変だったと思います。
そのため、問題が起こったときや、わからないことは、【どのようにして助けを求めるか】、【どのように伝えるか】、【どのように解決するか】自分で考えて行動しなければいけませんでした。
この経験は、その後の人生で困難にぶち当たった時、役に立っていると思います。
個性を受け入れること
人口のほとんどを単一民族で占める日本と違い、オーストラリアは様々な国から集まってきた人々が暮らしている移民の国です。
髪の色、肌の色が違って当たり前、みんなそれぞれ個性がありそれが受け入れられる国です。
学校にはいろいろな国籍の生徒がいて、それぞれの個性や異なった文化や習慣からくる考え方の違いがあり、みんなが同じでなくても良いのだということを学んでくれました。
また、自分ができないことがあっても、それは個性で必ずしもほかの子どもと同じようにできなければいけないことはないと理解できています。
そのため、できないことをできるようにするのではなく、自分にできる事を伸ばしていくことで、自信が持てるようになりました。
発言力
オーストラリア学校では、テストや宿題で、覚えたことを確認するよりも、発言する授業が多いと思います。小学校低学年では、わかってもわからなくても、手を挙げて発言したがる傾向があります。
長女はそこまで、積極的ではないにしても、先生から促されて発言しなければならないことも、ありました。
人の前に立ち英語で発言することに、少しだけ慣れることができたと思います。
母親が得たもの
英語コミュニケーション能力
語学学校でクラスメイトとの会話は、すべて英語。毎日、6時間のクラスで、まじめに勉強しましたので、英語力は留学前よりは上がりました。
生活する中でも、娘と話す以外はすべて英語だったので、自然と英語の会話に慣れていきました。
オーストラリアでの車の運転スキル
車の運転は、左側通行で、右ハンドル。ほとんど日本と変わらないのですが、日本ではあまり見かけないラウンドアバウト(roundabout)がたくさんあります。
信号がなく、時計回りに回って、左折または、右折、または直進をする交差点です。慣れれば、信号待ちがないので楽でした。
日本では車を運転して、遠くに出かけることはほぼありませんでしたが、オーストラリアは広いので車を使わないと行動範囲がかなり狭くなります。
そのため、自分で運転してどこへでも、子どもを連れて行かなくてはならないので、運転が上手になりました。高速道路が多いので、高速走行にもなれました。
だまされないようにする警戒心
言葉が分からないと、だまされたり高いものを買わされたりすることもあります。
オーストラリアでは、日本では考えられないことも多々あります。連絡すると言って、連絡がないとか、約束の時間に現れないとか、日常茶飯事です。
再確認をしたり、領収書を保管したり、契約書を隅々まで読む癖がつきました。ごまかされたりだまされないように、わからないことを尋ねることは、この国では大切です。
いろいろな意味で、警戒できるようになりました。
日本にいると絶対に出会えなかった友達
特に、オーストラリアで知り合った日本人は、言葉が通じる安心できる存在でした。日本のあちらこちらから渡豪していて、年齢、職業、環境など全く違く人達でした。
日本の中では絶対に知り合う機会がなった人達ですが、親子留学を通してできた友達は、20年以上たっても付き合いが続いています。
外国文化の知識と習慣(韓国、オマーン、中国など)
語学学校には、韓国人、中国人、アラビア人が多くいました。
韓国で徴兵制があることは、その時まで知りませんでした。逆に、日本の歴史を私より知っている外国人もいたり、日本がどこにあるか知らない人もいて、驚きました。
日本にいるとわからなかった世界の出来事や、習慣など知ることができ、楽しく外国の様々な文化に触れることができました。
ワンオペ生活の基盤
親子留学中は、子供のことはすべて一人で判断し、行動しなければななかったので、ワンオペ生活に自信が付きました。
挑戦する度胸
何事も度胸が必要でした。できないと思うことも、すべて自分で解決しなければいけないので人に尋ねたり、見ず知らずの人に声をかけたりしているうちに、かなり度胸が付きました。
親子留学で失ったもの
親子でそれほどたくさんありません。
子ども達が失ったもの
長女には少なからず、学校関係で、当時は影響がありました。
やはり、次女のように小学校の入学前だと影響は少ないと感じました。
日本の小学校1年間分の勉強
保育園の次女には関係ないですが、小学校の1年間は大変でした。
特に、1年間向けてしまった漢字を覚えるに一苦労しました。もちろん算数も全く習っていないところは、家で別に教える必要がありました。2年ほどで追いつきましたので、長い目で見ると失ったというほどでもないかもしれません。
留学前の小学校の友達
これはオーストラリアに行ったことが原因かどうか定かではありません。留学前に一緒に学校に行っていた娘の友達は、1年の間に他に仲良しの子ができていて、帰国後は疎遠になりました。
4年生の女の子にとって、ちょうど友達関係に変化がある微妙な時期でした。友
達関係は、オーストラリアに行かなくても変わっていた可能性はあります。
娘本人は当時は、気にしていたかもしれませんが、今では多分覚えていません
小学校3年生の行事の思い出
大人にすれば大したことのない1年でも、子どもにとっての1年の空白は、つらかったようです。
同じ小学校に戻らずに転校していたら、また違ったのかもしれません。
しかし、留学前と同じ学校、同じ同級生の中に戻ったので、浦島太郎状態で少し悲しい思いをしたようです。
3年生で行った遠足や郊外学習など、わからない話が多かったようです。自分が参加できなった行事について、親に不平不満をよく漏らしていました。
両親のそろったファミリー
これは、一番子どもたちに影響を与えることになってしまいました。
留学終了して帰国するも、1人でのびのびと暮らした主人は、もう家族を受け入れることができなくなってしまったようです。
子ども達はかわいい思いながらも、やはり自分のことが優先されてしまうようで、すぐに家を出て行きました。
1年~数年の親子留学後、普通に元の生活に戻っている家族はたくさん知っていますので、私のケースは特別なのかもしれません。
母親が失ったもの
特に失ったと思うものが、あまり浮ばなかったのですが、敢えて挙げてみました。
見栄
日本では人と比べて、見劣りしないように背伸びをしていました。育児でいっぱいいっぱいなのに、きれいに家を片付けてママ友をお茶に呼ばなければ!
呼んでもらうためには、招待しなければ!おいしいスイーツを手作りしなければ!などと自分のキャパを超える日常を送り、ストレスが溜まっていました。
子供たちに対しては【他の子ができる事がなぜうちの子にはできなのだろう】【もっとできるはずだ】と、期待をかけすぎて厳しく勉強を教えていました。
オーストラリアに来ると、比べる対象があまりにも違い過ぎて、見栄をはる必要がなくなりました。
人の目を気にする性格
こんなことをすると、人はどう思うか、こんな服を着たら周りのママはどう思うか?
などと、自分の思いではなく、周りの人がどう思うかばかりを気にしていました。
オーストラリアではみんな周りは私が思うほど、他人のことは気にしないで、やりたいことをやる!着たいものを着る!という考えです。
他人の目を気にするくだらない考え方は、オーストラリアでは自然となくなりました。
貯金
失ったというより、使って貯金がなくなったということです。
留学は安いものではありません。しかし、お金に代えられない大切な経験が親子でできたので、失ったのではなく、お金が経験に変わっただけだと考えています。
夫
誰にでも起こる可能性はあります。
離婚になるとは、親子留学前は全く予想していませんでした。お互いに価値観が変わってしまったことが大きな要因です。
その後の人生
得たものはたくさんあります。しかし、結局親子留学がきっかけで離婚しました。
子ども達には、かわいそうな思いをさせてしまったかもしれません。
親子留学がなくても離婚していたかもしれませんが、そればかりは分かりません。
とにかく、起こってしまったことは振り返らずに、前を向いて進んでいます。
離婚するまで専業主婦を10年やってきましたが、シングルマザーになって、突然働くことになりました。その時の就労経験も今の人生の役に立っています。職場で一生の友達もできました。
離婚しなければ出会えなかった人たちです。働きに出ることで、新たな世界を見るとこともできました。
数年後、オーストラリア旅行中に今の主人と出会いました。
後に再婚、オーストラリアに移住することになりました。
オーストラリアに親子留学していなければ、離婚後、海外で暮らすことなど選択肢にはなかったでしょうし、その度胸もなかったです。
オーストラリアで子どもと暮らしたことは、私の行動が大胆になったことは間違いありません。
失敗ではなく、成功するための経験でした。
親子留学は、私が私らしく生きるためのに必要だったと思っています。
現在は、【自分らしく】、【自然と共存していきたい】という夢もかなえつつ、日々を送っています。
最後に
おおきな決断をすると、【得るもの】と【失うもの】は、必ずあります。
ただ行動すると、しないとでは、後悔の度合いが違うと思います。
【すればよかった】と【しなければよかった】とどちらかを選ぶとすれば、後悔するのはできたのにしなった自分だと思います。
人生何が起こるかわからない。それも楽しいです。
だから、親子留学してよかったと、今は思っています。
これから、親子留学する人にエールを送りたいです。
迷うなら、やってみましょう!